AbemaTVのGoogle Play Store アプリがバージョンアップされ、新たに「通信節約モード」が加わった。このモードをモバイル通信時に選択しておくと、通信量が節約されるということらしい。
今回加わったのは、公称値で1GBの視聴時間が、10時間まで可能という目安になっている。1GBの通信量をビットレートに換算すると、約、228 Kbpsということになるから、IIJmioやOCN Mobile ONEあたりが採用している制限時の通信速度、200Kbpsを僅かに上回るスピードが必要ということになる。
OCN Mobile ONEを契約しているユーザーならば、ターボOFFにしておけば、無制限に視聴できるギリギリのラインに入って来る。つまり、200Kbps制限モードでも、バースト転送が出来るSIMであるなら、状態さえ良ければ、止まること無く再生が可能になる可能性が出て来るラインになる。
実際に、視聴してみたところ、最長で、30分程度の連続再生が可能だった。
ついでなので、概ねの平均ビットレートを測定してみたので、以前に測定した実測値と合わせて、各モードのビットレートを計算してみた。
1GBで視聴可能な時間(h)
視聴モード | 再生時間 | 換算ビットレート | 実測値 | 再生時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
通信節約モード | 10 | 時間 | 228 | Kbps | 250 | Kbps | 9.1 | 時間 |
最低 | 5.0 | 時間 | 455 | Kbps | 500 | Kbps | 4.6 | 時間 |
低 | 4.0 | 時間 | 569 | Kbps | 1.0 | Mbps | 2.3 | 時間 |
中 | 3.0 | 時間 | 759 | Kbps | 1.5 | Mbps | 1.5 | 時間 |
高 | 1.5 | 時間 | 1.52 | Mbos | 3.0 | Mbps | 46 | 分 |
最高 | 1.0 | 時間 | 2.28 | Mbps | 4.5 | Mbps | 30 | 分 |
今回加わった青字の「通信節約モード」は、モバイル通信モードによって、ある程度の冗長化がされているので、実際のところは、映像ソースによって、ビットレートが変動しているが、モバイル回線自体を200 Kbpsに制限してしまえば、上記のように、概ね250 Kbpsまで通信量を制限して視聴が可能となった。
ただ惜しいことに、200 Kbpsを僅かながら上回っているので、バースト通信モードは必須だろうと思われる点で、おそらく、バースト通信モードがない場合には、視聴が困難だろうと思う。
もう少し最適化するとすれば、映像バッファーを時間単位の先読み方式ではなく、単位容量あたりの先読みが可能なら、200 Kbpsの初回バーストで数分間の映像バッファーを持つことが出来るのではないかと思われる点で、これは、配信側でいくらでも調整可能な部分なので、ぜひ実施してもらえると、本当の意味での通信節約モードになるのではないだろうか。
まあ、AbemaTVの初回バージョンでは、200 Kbpsでは視聴がほぼ不可能だったので、かなりの進歩と言えるのだけれど。
方法としては、シーンチェンジがある度に、概ね500 KB~1MBほどの先読みを1秒以内に実施できれば、500 KB分の500 x 8 /250 = 16秒先または、32秒先までの映像を先読みすることが出来る。これをバースト転送時に受信できれば、ほぼノンストレスな視聴が可能になると思う。
また、再三に渡って書いているように、この先読みバッファーを例えば、30分可能なら、Wi-Fiモードで視聴をはじめて、例えば、中画質モードなら、1.5Mbpsなので、これの30分の容量である、1.5Mbps x 60 x 30 /8 =337MBを先読みしておけば、30分間は、オフラインで視聴が可能になる。ただ、この値を大きくしすぎても都合が悪いから、Wi-Fiモードのときにだけ、先読みが選択できるような工夫があると良いのではないだろうか。
300MBば少し多いと思うので、概ねその10分の1程度の30MBとすれば、オフラインになってからも、10分間は中画質での視聴が続けられることになる。
やはり、究極はダウンロード再生だろうけど。
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