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WebARENA Indigo VPS

WebARENA Indigoというクラウド型VPSが登城した。

WebARENA Indigo

このプランは、かねてより実現が望まれていた従量課金制のサーバーでインスタンスという形でサーバーが構築できるいわゆるIaaSなのだが、WebARENAはこれまでに、クラウドVPSという固定料金制のサーバーを提供している。料金が従量制になると、必要なときに必要な数のサーバーを短時間で利用できるので、サーバーのテスト環境として柔軟な利用ができる。
ハイパーバイザーOSの記載がないので、はっきりと明記しているVPSクラウドのKVMとは異なると考えられるが、ファイル構成から推量すると、OpenVZのような仮想環境ではなく、インスタンスと呼んでいるので、AWSやEC2に近いOpenStack型のサービスであるようだ。

国内では、KVNを採用したConoHa VPSのような従量課金のものや、IDCFクラウドのようなものが利用できたのだが、いずれも、標準的な利用方法では、500円を下回ることはない。
今回登場したIndigoは、IPv6にすら対応していないものの、月額349円(税込)という国内のVPSでは最安値のプランになる。

固定料金性の国内VPSでは、概ねさくらインターネットの最小プランが、698円(税別)で提供されているが、メモリー512MBとなっており、こちらのサーバーはメモリー容量は2倍に相当する1GBを提供しながら、ストレージ容量は同じ20GBである。

少し前に検討したServersman Petit Planが、OS構成としてCentOS 7のOpanVZ版となり、ストレージ容量は、5GBなので、今回のIndigoとは比べるべくもない。税込みで349円の時間課金という手軽な構成なので、使いやすさとしては群を抜くものがある。
こうなってくると、惜しまれるのは、IPv6対応であり、ここがクリアできると、ConoHaやさくらのVPSと肩を並べることが出来たと思う。
IPv6のアドレス空間はIPv4のように枯渇していないため費用もそれほどかからないので、老舗であるNTTPCにはこのようなサービスを提供するバックボーンがあるといえるので、要は考え方一つなところは、やはり悔やまれて然るべきと思う。

Serversman VPS~低価格プラン登場~

DTI(Dream Train Internet)のServersmanシリーズに新しく、Petit Plan(プチプラン)が350円(税別)/月で登場した。Serversman VPSシリーズは、ワンコインVPSなサーバーなのだが、低価格には定評があり、利用しているユーザーも多い。ワンコインで利用したければ、エントリープランを契約知れば、467円(税別)/月で利用できる。

今回は、その低価格プランが350円で登場したことになる。

低価格なので、メモリー容量は250MBだが、工夫をすれば、WordPressを3点セット構成でセットアップすることは可能なのだが、残念なことに、Entry プラン以上で提供されるブログセットなどのプリインストールパッケージは利用できないため、ある程度のスキルが無いと利用は難しい。
とっつきやすさといった観点で、Entryプランを出しておきながら、Petitプランはどちらかというと、「使えるものなら使ってみ!」 的な構成になっており、OSディストリビューションも、CentOS 7以外の選択ができない。

また、CentOS7系とOpenVZ系の構成となるので、現在のところ、標準構成のままでは、yum updateが完了できないので、正直、ここをなんとかしないと、使い物にならず、yum epel-release -y とかもまともに動作しない。

お試し期間というものがなく、契約をすると、たとえ1日目であっても、返金には一切応じてもらえないので、気軽に使ってみたいと思う向きで契約を考えているのであれば、素直に、Entryプランを契約したほうが良い。

なぜ、このプランが有るのかというと、他所のサービスに、360円で利用可能なVPSが登場してきているからで、スーパーマーケットの目玉商品のような扱いと考えたらわかりやすいと思う。

どのようなユーザーが対象か

では、350円でも無理をして使いたいユーザーとは??と考えてしまうが、Petittと言う名前にそぐわず、ある程度のパワーユーザーが、以下を考えたときにちょうど良い価格になるかもしれない。

とか、そんなところじゃないかと思う。

350円は妥当?

OpenVZ 系の仮想サーバのメモリーモデルが256MBで、vSwapが 256MBとつまり、512MBのOpenVZサーバーと考えれば良いので、ココらへんの価格帯となり、ストレージ容量が、5GBとほぼ最低限の容量なので、この容量は、Lolipopレンタルサーバーのエコノミープランの10GB 100円(税別)よりも少ない。
つまりストレージ容量ならば、100円以下が妥当であり、機能面では、OpenVZ 256MBなサーバーとなるので、概ねの月額が、125円~200円であるなら、魅力はあるが、350円であると中途半端な印象になってくる。

逆に、350円でも魅力的とするなら、エイヤで独断と偏見で筆者が勝手にスペックを決定すると、以下のようになる。

CPU-Core : 1
メモリーモデル:512MB(vSwap:256MB)
ストレージ容量:15GB
Network : IPv4,IPv6 100Mbps

ズバリ、高いと思う!!

但し、残念なことに、国内サーバーでは、IPv6が使えるVPSで、360円を下回るサービスが存在しないので、一応のところは最安値になるのである。
借りてしまったので、ギリギリまでは使うつもりでいるが、いずれ解約する予定である。

どこかに、IPv6を提供しつつ、200円程度の国内VPSは無いものだろうか。

最後に幸せになれる呪文(付録)~詳細版はこちら

標準構成で、yum updateをすると、依存関係が解決できず、終了しない。
この原因は、initialscriptsとOpenVZカーネルの不具合にによるもので、DTIのホームページにも説明がある。

弊社にて確認いたしましたところ、yum update により initscripts
パッケージが update されることにより、インターフェイスが正常に
起動できなくなる不具合を確認いたしております。
 
[OS初期時] initscripts-9.49.17-1.el7_0.1.x86_64
[update後]  initscripts-9.49.24-1.el7.x86_64
 
本事象は、CentOS7に含まれるパッケージと、仮想化プラットフォーム
の相性によるものであり、症状が発生してしまいますと、外部からの
アクセスが出来なくなりますため、対処法としては以下となります。

1.お客様にてサーバーを初期化いただく

要はなにを言っているかというと、
不具合が出てしまうから、/etc/yum.confの記述に以下を書いてますよということ。

なお、/etc/yum.conf に下記の一行を追記していただくことで
yum update での initscripts の update を回避できます。

■yum.confに追記する内容
exclude=initscripts*

現時点の標準パッケージでは、上記の不具合対策が取られているので、initscriptsのアップデートができないため、関連する依存関係がすべてNGになってしまっているんですね。

ただ、現行バージョンは、以下のように、”9.49.46-1″となっており、情報によれば、9.49.30以降のバージョンでは、不具合発生はなくなっているので、適宜、修正しても差し支えない。
systemd conflicts with initscripts during yum update

# rpm -qa |grep initscripts*
initscripts-9.49.46-1.el7.x86_64

なので、上記の、’exclude=initscripts*’ は/etc/yum.confを適宜に編集してコメントアウトしておくと、yum updateも問題なく動作するようになる。