DTI(Dream Train Internet)のServersmanシリーズに新しく、Petit Plan(プチプラン)が350円(税別)/月で登場した。Serversman VPSシリーズは、ワンコインVPSなサーバーなのだが、低価格には定評があり、利用しているユーザーも多い。ワンコインで利用したければ、エントリープランを契約知れば、467円(税別)/月で利用できる。
今回は、その低価格プランが350円で登場したことになる。
低価格なので、メモリー容量は250MBだが、工夫をすれば、WordPressを3点セット構成でセットアップすることは可能なのだが、残念なことに、Entry プラン以上で提供されるブログセットなどのプリインストールパッケージは利用できないため、ある程度のスキルが無いと利用は難しい。
とっつきやすさといった観点で、Entryプランを出しておきながら、Petitプランはどちらかというと、「使えるものなら使ってみ!」 的な構成になっており、OSディストリビューションも、CentOS 7以外の選択ができない。
また、CentOS7系とOpenVZ系の構成となるので、現在のところ、標準構成のままでは、yum updateが完了できないので、正直、ここをなんとかしないと、使い物にならず、yum epel-release -y とかもまともに動作しない。
お試し期間というものがなく、契約をすると、たとえ1日目であっても、返金には一切応じてもらえないので、気軽に使ってみたいと思う向きで契約を考えているのであれば、素直に、Entryプランを契約したほうが良い。
なぜ、このプランが有るのかというと、他所のサービスに、360円で利用可能なVPSが登場してきているからで、スーパーマーケットの目玉商品のような扱いと考えたらわかりやすいと思う。
どのようなユーザーが対象か
では、350円でも無理をして使いたいユーザーとは??と考えてしまうが、Petittと言う名前にそぐわず、ある程度のパワーユーザーが、以下を考えたときにちょうど良い価格になるかもしれない。
とか、そんなところじゃないかと思う。
350円は妥当?
OpenVZ 系の仮想サーバのメモリーモデルが256MBで、vSwapが 256MBとつまり、512MBのOpenVZサーバーと考えれば良いので、ココらへんの価格帯となり、ストレージ容量が、5GBとほぼ最低限の容量なので、この容量は、Lolipopレンタルサーバーのエコノミープランの10GB 100円(税別)よりも少ない。
つまりストレージ容量ならば、100円以下が妥当であり、機能面では、OpenVZ 256MBなサーバーとなるので、概ねの月額が、125円~200円であるなら、魅力はあるが、350円であると中途半端な印象になってくる。
逆に、350円でも魅力的とするなら、エイヤで独断と偏見で筆者が勝手にスペックを決定すると、以下のようになる。
CPU-Core : 1
メモリーモデル:512MB(vSwap:256MB)
ストレージ容量:15GB
Network : IPv4,IPv6 100Mbps
ズバリ、高いと思う!!
但し、残念なことに、国内サーバーでは、IPv6が使えるVPSで、360円を下回るサービスが存在しないので、一応のところは最安値になるのである。
借りてしまったので、ギリギリまでは使うつもりでいるが、いずれ解約する予定である。
どこかに、IPv6を提供しつつ、200円程度の国内VPSは無いものだろうか。
最後に幸せになれる呪文(付録)~詳細版はこちら~
標準構成で、yum updateをすると、依存関係が解決できず、終了しない。
この原因は、initialscriptsとOpenVZカーネルの不具合にによるもので、DTIのホームページにも説明がある。
弊社にて確認いたしましたところ、yum update により initscripts
パッケージが update されることにより、インターフェイスが正常に
起動できなくなる不具合を確認いたしております。
[OS初期時] initscripts-9.49.17-1.el7_0.1.x86_64
[update後] initscripts-9.49.24-1.el7.x86_64
本事象は、CentOS7に含まれるパッケージと、仮想化プラットフォーム
の相性によるものであり、症状が発生してしまいますと、外部からの
アクセスが出来なくなりますため、対処法としては以下となります。
1.お客様にてサーバーを初期化いただく
要はなにを言っているかというと、
不具合が出てしまうから、/etc/yum.confの記述に以下を書いてますよということ。
なお、/etc/yum.conf に下記の一行を追記していただくことで
yum update での initscripts の update を回避できます。
■yum.confに追記する内容
exclude=initscripts*
現時点の標準パッケージでは、上記の不具合対策が取られているので、initscriptsのアップデートができないため、関連する依存関係がすべてNGになってしまっているんですね。
ただ、現行バージョンは、以下のように、”9.49.46-1″となっており、情報によれば、9.49.30以降のバージョンでは、不具合発生はなくなっているので、適宜、修正しても差し支えない。
”systemd conflicts with initscripts during yum update”
# rpm -qa |grep initscripts*
initscripts-9.49.46-1.el7.x86_64
なので、上記の、’exclude=initscripts*’ は/etc/yum.confを適宜に編集してコメントアウトしておくと、yum updateも問題なく動作するようになる。