低価格で提供されたWeb ARENA VPSクラウド
5月の半ばごろに提供を再開したWebARENA(NTTPC-Communication)なわけだが、気になる価格が最小プランで、360円と、これまでのKVM仮想化サーバーには、無かった低価格VPSである。
特筆すべきは、ストレージにSSDを採用した、完全仮想化サーバーである点。
メインメモリーが、標準的な1GBが使え、1-coreのプランが、360円/月で借りることができる。余裕があるのなら、その上の、2GBとしても、2-coreでは、国内最安値になる。
ストレージをHDDとして、高容量としたプランはないが、用途次第では、最適な価格帯にあるのではないだろうか。
これまで、VPSの低価格プランというと、DTI(Dream Train Internet)のServersManシリーズが有名だが、ここも、最近になって、割合使えるようになってきたが、ストレージは、依然としてHDDで あることと、OpenVZベースのVPSなので、なにかと制約が多いが、467円/月の1GB/1-core/HDD:50GB OpenVZ VPSが最安値といったところだろう。
VPSクラウド系では、IDCFクラウドの概ね月額500円や、ConoHaのVPS 630円があるが、今回の360円/月には及ばずといった価格帯になる。IDCFクラウドは、WebARENAと違い、少し工夫をすると、 light.S1 ( 1 CPU x 0.8 GHz / 1GB RAM ) /SSD 3GBというような構成ができるので、月額を300円程度まで抑えることができるので、無理をすれば、WebARENAよりも安く済ませる事ができるが、 それも程度問題だろう。
VPSとは少し色合いが異なるが、LOLIPOPクラウドといったものも登場しているが、コンテナを立ち上げると、WordPressが簡単に立ち上がると言うだけで、980円/月とこれは論外かもしれない。
360円/月のこのプランは、インスタンスという言い方で、仮想マシンを1台立ち上げることができるが、少し前まで、在庫不足で新規契約を停止して いた。このようなことから、ある程度のリソース基準を定めて、1ホストに収容できるユーザー数を一定値に保っていると考えられるので、現在のスピードは、 恒久的なものだろうと好意的に解釈しているわけだが、ただ単に、新しい在庫が空いているから快適と言うことかもしれないが、まずは今のところ、少なくと も、LOLIPOPマネージドクライドよりも快適である。
いつもながら、まずは、お決まりのチェック
# lscpu
Architecture: x86_64
CPU op-mode(s): 32-bit, 64-bit
Byte Order: Little Endian
CPU(s): 1
On-line CPU(s) list: 0
コアあたりのスレッド数: 1
ソケットあたりのコア数: 1
Socket(s): 1
NUMAノード: 1
ベンダーID: GenuineIntel
CPUファミリー: 6
モデル: 42
Model name: Intel Xeon E312xx (Sandy Bridge)
ステッピング: 1
CPU MHz: 2199.998
BogoMIPS: 4399.99
ハイパーバイザーベンダー: KVM
仮想化タイプ: 完全仮想化
L1d キャッシュ: 32K
L1i キャッシュ: 32K
L2 キャッシュ: 4096K
NUMA node0 CPU(s): 0
【Tokyo - WebARENA】
Apache2.2.x + php7.1.x with OPCache , MySQLd 5.5
# ab -c10 -n10 http://mydimain.tld/
This is ApacheBench, Version 2.3 Revision: 655654
Copyright 1996 Adam Twiss, Zeus Technology Ltd, http://www.zeustech.net/
Licensed to The Apache Software Foundation, http://www.apache.org/
Benchmarking mydomain.tld (be patient).....done
Server Software: Apache Server
Hostname: mydomain.tld
Server Port: 80 Document
Path: /
Document Length: 9074 bytes
Concurrency Level: 10
Time taken for tests: 0.401 seconds
Complete requests: 10
Failed requests: 0
Write errors: 0
Total transferred: 101449 bytes
HTML transferred: 98963 bytes
Requests per second: 24.93 [#/sec] (mean)
Time per request: 401.136 [ms] (mean)
Time per request: 40.114 [ms] (mean, across all concurrent requests)
Transfer rate: 246.98 [Kbytes/sec] received
Connection Times (ms)
min mean[+/-sd] median max
Connect: 10 11 0.4 11 12
Processing: 46 173 97.8 201 333
Waiting: 44 170 97.9 199 331
Total: 56 184 98.1 213 345
Percentage of the requests served within a certain time (ms)
50% 213
66% 213
75% 280
80% 280
90% 345
95% 345
98% 345
99% 345
100% 345 (longest request)
まあそこそこのパフォーマンスがでているんじゃないでしょうか。
クラウド型なのですが、契約は一定課金となるよに調整されており、必要に応じて、スケールアウトが可能なサービスとして提供されている。
国内のサーバーでは、まず、この機能で360円といったところは存在しないので、WebARENAのこの価格帯は魅力的なので、VPSをこれから検討するというユーザーにはおすすめできると思う。
今後、このような料金体系のCoboHa VPSが登場すれば、メリットはなくなるかもしれないが、国内サーバー各社もある程度意識した展開が必要になるかもしれない。